カクつきの診断
画面録画(画面収録)がカクカクする原因と直し方|iPhone
ゲームのプレイや操作の手順を画面収録したのに、見返すとカクカクしている。プレイ中は普通に動いていたのに、なぜ録画だけ——。画面録画のカクつきには、性質の違う4つの原因があります。この記事では症状から原因を切り分け、録画する前にできる対策と、録画したあとに直せるもの・直せないものを、Apple の公式の情報をもとに整理します。
この記事の結論
- 原因は4つです。① 録画中の負荷でコマが落ちる ② 画面収録は可変フレームレートになりやすく、編集や変換で崩れる ③ 元の画面(ゲームなど)がそもそも低い fps ④ 再生する側・SNS 側の再圧縮。
- いちばん効くのは録画前の対策です。低電力モードをオフにし(ProMotion 搭載モデルでは、低電力モード中は画面が1秒60フレームに制限されます)、本体を熱くしない、空き容量を確保する、ゲーム側の fps 設定を見直す。
- 録画後に滑らかにできるのは「コマ数が足りないだけ」の録画です。フレーム補間でコマを増やせますが、コマ落ちで消えた瞬間は戻らず、文字・UI・スクロールは補間で崩れやすいことも知っておいてください。
まず切り分け:あなたの画面録画はどのカクカクか
iPhone の画面録画は「画面収録」という名前の機能で、コントロールセンターから始め、録画したものは写真ライブラリに保存されます。カクつきの原因によって対処はまったく違うので、まず次の順に確かめてください。
- 録画中、画面そのものは滑らかだったかプレイ中からゲームが重かったなら、原因は録画ではなく元の画面です(③)。録画を始めたとたんに重くなったなら、録画の負荷です(①)。
- 写真アプリで録画ファイルを再生する写真アプリで滑らかなのに、SNS に投稿したあとや送ったあとだけカクつくなら、再生側・投稿先の問題です(④)。編集アプリで書き出したあとだけカクつくなら、可変フレームレートの扱いが原因の可能性が高いです(②)。
- カクつき方を見る写真アプリでもカクつく場合、最初から最後まで一定の調子でぎこちないなら、コマ数そのものが少ない録画です(③)。重い場面で一瞬止まったり飛んだりするなら、コマ落ちです(①)。
- フレームレートを確かめる録画ファイルが何 fps になっているかを見ると判断しやすくなります。確認方法はiPhone で動画の fps を確認する方法にまとめています。
| 原因 | よくある症状 | 録画後に直せるか |
|---|---|---|
| ① 負荷でコマ落ち | 録画中だけ重くなる。エフェクトが多い場面などで一瞬止まる・飛ぶ | 消えた瞬間は戻らない。次の録画で対策する |
| ② 可変フレームレート | 写真アプリでは普通なのに、編集・変換したあとだけカクつく、音がずれる | 元の録画から書き出し直せば直ることが多い |
| ③ 元の画面が低い fps | 最初から最後まで一定してぎこちない。動きの速い場面ほど目立つ | フレーム補間で滑らかにできる(文字・UI は崩れやすい) |
| ④ 再生側・再圧縮 | 写真アプリでは滑らか。投稿後・送信後だけカクつく | ファイル自体は正常。再生環境や投稿方法を見直す |
原因①:録画中の負荷でコマが落ちる
画面収録をしている間、iPhone はゲームやアプリを動かしながら、同時に画面を動画として記録し続けています。処理が追いつかなくなると、記録されないコマが出ます。これがコマ落ちで、録画を見ると重い場面で一瞬止まったり、動きが飛んだりします。
見落としやすいのが熱です。Apple は、iPhone の内部温度が通常の範囲を超えると「一部のアプリや機能で、フレームレートの低下や処理時間の増加によりパフォーマンスが低下する」と説明しています。また、グラフィックやプロセッサへの負荷が高いゲームや、ワイヤレス充電中は本体が温かくなりやすいとしています。長時間プレイしながら録画して、後半ほどカクつくようなら、熱が原因になっている可能性があります。
出典:iPhone や iPad が高温または低温になりすぎた場合(Apple)
原因②:画面収録は可変フレームレートになりやすい
普通のビデオ撮影は、1秒に30コマや60コマと決まった間隔でコマを記録します。一方、画面録画のファイルは、コマの間隔が一定ではない「可変フレームレート」になりやすい傾向があります。画面に動きが少ない間はコマが少なく、動きが多い場面ではコマが多い、といった記録のされ方をすることがあります。
可変フレームレートの動画は、写真アプリでそのまま再生するぶんには普通に見えます。問題が起きやすいのは、編集アプリや変換ツールに通したときです。ツールによっては、一定のフレームレートに揃えるためにコマを複製したり間引いたりするので、その結果カクついたり、音声と映像が少しずつずれたりすることがあります。
見分け方は簡単で、編集前の元の録画ファイルを写真アプリで再生してみることです。元のファイルが滑らかなら、録画は失敗していません。元のファイルから書き出し直すか、別の編集アプリを試してください。なお、ファイルの情報に表示される fps は、可変フレームレートの場合は平均的な値になるのが一般的で、場面ごとの実際の間隔とは違うことがあります。
原因③:元の画面がそもそも低い fps
録画はあくまで画面の写しなので、画面に出ていた以上の滑らかさは入りません。次のような場合は、録画ではなく元の画面のコマ数が少ないのが原因です。
- ゲームのフレームレートが低い設定になっている:画質を優先する設定や、フレームレートの上限を 30 にする設定のゲームがあります
- 低電力モードがオンになっている:Apple によると、ProMotion を採用した iPhone では、低電力モード中はディスプレイのリフレッシュレートが1秒あたり60フレームに制限されます。画面が 60 に抑えられれば、録画にもそれ以上の滑らかさは入りません
- 本体が熱くなっている:原因①と同じく、高温になるとアプリのフレームレートが下がることがあります
- 動画を再生している画面を録っている:元の動画が 30fps なら、録画しても動きは 30 コマ分のままです
出典:iPhone の電力モードでバッテリーを長持ちさせる(Apple)
原因④:再生する側・SNS 側の再圧縮
写真アプリでは滑らかなのに、LINE で送ったものや SNS に投稿したものだけカクつく場合は、録画ファイルではなく、送信・投稿のときに変換された別のファイルを見ています。投稿先によっては、データ量を減らすために圧縮をかけ直したり、フレームレートを変えたりします。
たとえば YouTube のヘルプは、動画は「記録したときと同じフレームレートでエンコードしてアップロードする」よう求め、一般的なフレームレートとして 24・25・30・48・50・60fps を挙げています。投稿先の推奨に合わせておくと、意図しない変換を避けやすくなります。再生する側の切り分け(クラウド経由の再生や iCloud の最適化など)は動画がカクカクする原因と直し方で詳しく扱っています。
出典:YouTube の推奨アップロード エンコード設定(YouTube ヘルプ)
録画する前にできる対策
コマ落ちで消えたコマは、あとから取り戻せません。だから画面録画のカクつき対策は、録画する前がいちばん効きます。
- 低電力モードをオフにするProMotion 搭載モデルでは、低電力モード中は画面が60フレームに制限され、一部の処理も遅くなります。iPhone 15 以降は「設定」→「バッテリー」→「電力モード」、iPhone 14 以前は「設定」→「バッテリー」で切り替えます。
- バッテリー残量に余裕を持たせるiPhone 15 Pro 以降の「適応型電力制御」がオンだと、バッテリー残量が20%になったとき自動的に低電力モードがオンになります。長い録画は充電してから始めると安心です。
- 本体を熱くしない直射日光の下や暑い場所を避け、ワイヤレス充電しながらの長時間録画は控えます。熱くなったら、いったん止めて冷ましてから再開するほうが、結果的にきれいに録れます。
- 空き容量を確保するApple は、動作が遅くなるのを防ぐために 1GB 以上の空き容量を確保するよう案内しています。画面録画は長くなるほど容量を使うので、余裕を持たせてから始めてください。
- 重い処理と重なる時間を避ける大きなダウンロードやソフトウェアアップデートの最中は避けます。反応しないアプリは閉じますが、Apple によると、アプリを不必要に強制終了すると、次に開くときにデータを読み込み直すぶん、かえって遅くなることがあります。全部を閉じて回る必要はありません。
- 通知を止める集中モード(おやすみモードなど)を使うと、録画中に通知のバナーが映り込んだり、操作が中断されたりするのを防げます。
- ゲーム側の設定を見直すゲームに画質やフレームレートの設定があるなら、録画するときは画質や影・エフェクトを下げて、フレームレートを優先する設定にします。録画の負荷が加わるぶん、普段より余裕を持たせるのがコツです。
- HDR で録画していないか確認するiOS のバージョンによっては、「設定」→「一般」→「画面の取り込み」で画面収録を SDR か HDR かを選べます。Apple の説明では HDR はより多いデータ量で記録します。カクつきが気になるなら、SDR で録って比べてみてください。
出典:iPhone や iPad の動作が遅い場合(Apple)、iPhone で画面の取り込みの設定を変更する(Apple)、iPhone で画面を収録する(Apple)
iPhone の画面収録が何 fps で記録されるかについて、Apple は公式のユーザガイドでは数値を示していません(2026年10月時点)。「画面の取り込み」の設定で案内されているのも SDR と HDR の選択などで、フレームレートを選ぶ項目はありません。実際の値は、録画したファイルで確かめるのが確実です。
録画したあとに直せるもの・直せないもの
もう録画してしまった動画について、できることとできないことをはっきりさせておきます。
| 状態 | 直せるか | 方法 |
|---|---|---|
| 写真アプリでは滑らか、編集・投稿後だけカクつく | 直せる | 元の録画ファイルから書き出し直す、投稿先の推奨に合わせる |
| 一定して 30fps 前後で、動きがぎこちない | 滑らかにできる | フレーム補間でコマを増やす(次の章) |
| 重い場面で一瞬止まる・飛ぶ(コマ落ち) | 直せない | 消えた瞬間は記録されていない。次の録画で対策する |
| 画面がぼやける・文字がつぶれる | 直せない | 画質の問題で、コマを増やしても改善しない |
ポイントは、「コマ数が足りないこと」と「コマが抜け落ちていること」の違いです。一定の間隔でコマが少ない録画は、間を埋めれば滑らかになります。しかし、コマ落ちで数コマ分の時間が丸ごと抜けた部分は、前後のコマの間を推定でつなぐことしかできず、その間に実際に起きていたこと(キャラクターの細かい動きや、一瞬だけ出た表示など)は戻りません。
フレーム補間で滑らかにする(向く録画・向かない録画)
原因③のように、元の画面のコマ数が少なかった録画は、フレーム補間で滑らかにできます。フレーム補間は、前後のコマから動きを推定して、その間のコマを新しく作る処理です(仕組みはフレーム補間とはで解説しています)。30fps の録画なら、各コマの間に1枚ずつ足して 60fps にできます。考え方は動画を 60fps にする方法も参考にしてください。
向く録画・向かない録画(正直に)
- 向く:3D のゲームでカメラがぐるっと回る場面、キャラクターや車が画面を移動する場面など、絵全体がなめらかに動く録画
- 向かない:文字、メニューやボタンなどの UI、リストやページのスクロール。細い線や文字は推定が難しく、にじんだりゆがんだりしやすい部分です。操作手順の説明のように文字とスクロールが中心の録画は、補間しないほうがきれいなことが多いです
- 向かない:画面が一瞬で切り替わる場面(メニューの開閉や場面転換)、ポップアップのように急に現れる表示、半透明のエフェクト。崩れたコマが一瞬挟まることがあります
- 効果が小さい:もともと 60fps 前後で録れている録画。SNS などの多くの再生環境は 60fps が基準なので、それ以上に増やしても違いが出にくい場合があります
iPhone で画面録画を滑らかにする手順
なめらか動画くんは、iPhone の中だけでフレーム補間をするアプリです。可変フレームレートの画面収録も、各コマの実際の時刻を使って処理します。動画はどこにも送信されず、機内モードでも動きます。
- 動画を選ぶ「フォトライブラリ」か「ファイル」から録画を選びます。補間が苦手な文字中心の部分は、先に写真アプリで切り落としておくと結果が安定します。
- 元のフレームレートを確かめる「動画の情報」の画面に、変換前と変換後(予想)のフレームレート・再生時間・容量が並びます。処理しなくても、選ぶだけで元の fps が分かります。
- 再生時間を「同じ長さ」にする再生時間を変えずに、コマを増やして滑らかにするモードです。
- フレームレートを選ぶ元が 30fps 前後なら「60」を選びます。元の fps 以下は選べないので、元が 60fps の録画で選べるのは「120」だけです(120fps は Pro)。
- 「キューに追加する」をタップ処理が終わると通知が届きます。
- 比較スライダーで確かめる変換前と変換後を1画面に並べて見比べます。文字や UI の部分が崩れていないかを特に確認してください。
- 保存する写真ライブラリか「ファイル」アプリに保存します。
無料のままでも、10秒以内の録画を最大 60fps まで処理して、そのまま保存できます。10秒を超える録画は、先頭10秒を切り出して無料で試せます。長さの制限をなくす、120fps にする、保存品質を上げるといった場合は Pro(買い切り)です。なお、補間で滑らかになるのは動きだけで、ぼやけや文字のつぶれといった画質は良くなりません。
よくある質問
iPhone の画面収録は何 fps で録画されますか?
Apple は公式のユーザガイドで数値を示していません(2026年10月時点)。画面収録は可変フレームレートになりやすいこともあり、実際の値は録画したファイルで確かめるのが確実です。方法はiPhone で動画の fps を確認する方法をご覧ください。なお、ProMotion 搭載モデルでも、低電力モード中は画面が1秒60フレームに制限されます。
画面収録を 60fps や 120fps にする設定はありますか?
Apple のユーザガイドで案内されている画面収録の設定は SDR と HDR の選択などで、フレームレートを選ぶ項目はありません。実際にできるのは、低電力モードをオフにする、本体を熱くしない、ゲーム側でフレームレートを優先する設定にする、といった「画面そのものを滑らかに保つ」対策です。
画面録画を始めるとゲームまでカクカクするのはなぜですか?
ゲームを動かしながら、画面を動画として記録する処理が同時に走るためです。長く続けると本体が熱くなり、Apple の説明どおりフレームレートが下がることもあります。ゲームの画質設定を下げる、熱くなったら休ませる、といった対策が有効です。
録画した動画を編集したらカクカクになりました
可変フレームレートの扱いが原因の可能性があります。まず元の録画ファイルを写真アプリで再生し、滑らかなら録画は無事です。元のファイルから書き出し直すか、別の編集アプリを試してください。
カクカクの画面録画を滑らかにするアプリはありますか?
コマ数が足りないだけの録画なら、フレーム補間アプリで滑らかにできます。なめらか動画くんは、10秒以内なら 60fps までの処理と保存が無料です。ただし、コマ落ちで抜けた瞬間は戻らず、文字や UI は崩れやすい点に注意してください。
補間したら文字やメニューがにじみました
フレーム補間が苦手とする部分です。文字や UI が中心の録画は、補間せずに元のまま使うほうがきれいなことが多いです。動きの多い区間だけを切り出して補間する方法もあります。
Android や PC(OBS など)の録画がカクカクする場合にも当てはまりますか?
負荷・可変フレームレート・元の fps・再圧縮という原因の考え方は共通ですが、設定の場所や方法はそれぞれ異なります。この記事の手順と、なめらか動画くんは iPhone 向けです。