60fps化・fps
動画を120fpsにする方法|スマホで120fps化する手順と、効果が出る再生環境・出にくい環境
「動画を 120fps にしたい」と思ったら、最初に確かめてほしいのは、その動画を再生する画面が 120fps を表示できるかどうかです。条件がそろえば 120fps 化は 60fps よりさらに滑らかに見えますが、条件がそろわなければ容量と処理が重くなるだけのこともあります。この記事では、120fps にする意味があるケースとないケースを先に整理し、元の動画が 30fps か 60fps かで変わる仕上がり、iPhone だけで 120fps にする手順、「スロー」撮影との違いまで説明します。
この記事の結論
- 動画を 120fps にするには、AI のフレーム補間で各コマの間に新しいコマを生成します。数字だけを書き換える変換(コマの複製)では滑らかになりません
- 効果が見えるのは、120Hz の画面(iPhone なら ProMotion 搭載モデル)で再生するときと、あとでスローや速度調整の素材にするときです。60Hz の画面や、120fps のまま再生されるとは限らない動画サイト・SNS では、60fps と見分けにくくなります
- 元が 60fps なら各コマの間に1枚を作るだけなので安定しやすく、元が 30fps だと3枚を作るぶん破綻しやすくなります。なめらか動画くんでは 120fps は Pro の機能で、無料版は 60fps までです
120fps にする意味があるケース・薄いケース
120fps は「1秒に120枚のコマ」を持つ動画です。ただし、コマを増やしても、それを表示する側が追いつかなければ見た目は変わりません。目的と見る環境で、効果がはっきり分かれます。
| 目的・見る環境 | 120fps 化の効果 | 理由 |
|---|---|---|
| 120Hz の画面(ProMotion の iPhone、120Hz 対応のモニターなど)で見る | ある | 1秒に120枚まで表示できる |
| あとで編集アプリでスローにする | ある | 1/2 の速さで1秒あたり60コマ、1/4 でも30コマを保てる |
| 速さを途中で変える演出(リタイム)に使う | ある | 遅くする区間でもコマが足りる |
| 60Hz の画面で見る | 薄い | 1秒に60枚までしか表示できない |
| 動画サイトや SNS に投稿して見てもらう | 薄いことが多い | 120fps のまま再生されるとは限らない |
| 動きの少ない映像 | 薄い | 60fps の時点で差が出にくい |
スロー素材として使う場合の数字を補足します。30fps の動画を編集アプリで 1/4 の速さにすると、1秒あたり 7.5 コマしか残らず、紙芝居のようになります。120fps にしてから 1/4 にすれば、1秒あたり30コマが残り、普通の動画と同じくらいの滑らかさを保てます。
YouTube 用に 120fps 化する意味はある?
YouTube のヘルプでは、一般的なフレームレートとして 24、25、30、48、50、60fps が挙げられ(それ以外のフレームレートも使用できるとされています)、推奨ビットレートの表で「高フレームレート」として扱われているのも 48・50・60fps です。2026年10月時点で、このページに 120fps の記載はありません。YouTube で 120fps のまま再生されるという公式の案内も見当たらないため、YouTube に投稿する前提なら、現実的な目標は 60fps です。ほかの SNS も、120fps のまま届くとは限らないと考えておくのが安全です。
出典:YouTube の推奨アップロード エンコード設定(YouTube ヘルプ)(2026年10月確認)
120fps の効果が出る再生環境(Hz と fps の関係)
画面の「Hz(ヘルツ)」は、画面が1秒に何回表示を書き換えられるかを表す数字です。動画の fps とは別のものですが、深く関係しています。60Hz の画面は1秒に60回しか表示を書き換えられないので、120fps の動画を流しても、実際に目に届くのは1秒に60枚までです。残りのコマは表示されず、見た目は 60fps とほとんど変わりません。
120fps の効果を見るには、120Hz で表示できる画面と、120fps のまま再生できるアプリやサービスの両方が必要です。
120Hz で表示できる iPhone か確かめる
iPhone では、最大 120Hz で表示できる画面を ProMotion と呼んでいます。2026年10月時点で Apple の日本のサイトに仕様が載っている機種では、iPhone 17、iPhone Air、iPhone 18 Pro/18 Pro Max、iPhone Duo の仕様に「最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートを持つProMotionテクノロジー」と書かれています。iPhone 17e の仕様には ProMotion の記載がありません。それ以前の機種は、お使いのモデルの技術仕様ページで「ProMotion」の記載があるかを確認してください。
出典:iPhone 17 - 仕様、iPhone Air - 仕様、iPhone 18 Pro と iPhone 18 Pro Max - 仕様、iPhone Duo - 仕様、iPhone 17e - 仕様(Apple、2026年10月確認)
「フレームレートを制限」がオンになっていないか
ProMotion の iPhone でも、設定によっては 60 までに抑えられます。「設定」→「アクセシビリティ」→「動き」にある「フレームレートを制限」は、Apple の説明では、オンにすると ProMotion を採用したモデルで最大フレームレートが1秒あたり60フレームに制限される設定です。120fps の動画の効果を確かめるときは、ここがオフになっているかを見てください。
出典:iPhoneで画面上の動きをカスタマイズする(Apple)(2026年10月確認)
30fps→120fps と 60fps→120fps の違い
同じ 120fps でも、元の動画が何 fps かで、AI が作るコマの割合がまったく違います。
| 変換 | コマの間に作る枚数 | 生成したコマの割合 | 元のコマの間隔 | 10秒の動画で作るコマ |
|---|---|---|---|---|
| 30fps → 60fps | 1枚 | 半分 | 約33ミリ秒 | 300枚 |
| 30fps → 120fps | 3枚 | 4枚に3枚 | 約33ミリ秒 | 900枚 |
| 60fps → 120fps | 1枚 | 半分 | 約17ミリ秒 | 600枚 |
60fps → 120fps が安定しやすい理由
元が 60fps なら、元のコマの間隔は約17ミリ秒です。その短い時間に被写体が動く距離は小さいので、AI が中間の絵を推定しやすく、作るのも1枚だけです。仮に推定が少しずれても、そのコマが表示されるのは約8ミリ秒だけで、すぐ本物のコマに戻ります。
30fps → 120fps が破綻しやすい理由
元が 30fps だと、元のコマの間隔は約33ミリ秒あり、その間の動きも大きくなります。AI は同じ2枚のコマから3枚を推定するので、推定がずれると、ずれたコマが3枚続けて(約25ミリ秒)表示されます。輪郭のゆがみやにじみが、60fps 化のときより目に入りやすくなるわけです。
このため、元が 30fps の動画はまず 60fps で試すのがおすすめです。120fps は、120Hz の画面で見る、スロー素材にするなど、はっきりした目的があるときに選んでください。30fps から 60fps にする方法は動画の60fps化をスマホだけでで詳しく説明しています。24fps の動画も 120fps ちょうどで書き出せますが、元のコマの間隔が約42ミリ秒とさらに広いぶん、推定はもっと難しくなります。
iPhone で動画を120fpsにする手順(Pro)
ここからは、なめらか動画くんで iPhone だけで 120fps にする手順です。処理はすべて端末の中で行われ、動画をどこかにアップロードする必要はありません。
120fps での出力は Pro(買い切り)の機能です。無料版では、再生時間「同じ長さ」で 60fps まで変換でき、その結果は無料で保存できます。まず 60fps で自分の動画との相性を確かめてから、120fps が必要か判断するのが無駄のない進め方です。
- 動画を選ぶアプリを開き、「フォトライブラリ」か「ファイル」から動画を選びます。
- 元のフレームレートを確かめる「動画の情報」の「変換前」に、元の動画のフレームレートが表示されます。元の動画以下のフレームレートは選べないので、30fps の動画なら 60 と 120、60fps の動画なら 120 だけが選べます。元が 120fps 以上の動画は、「同じ長さ」で選べる値がありません。
- 再生時間を「同じ長さ」にする120fps 化は、長さを変えずにコマを増やす「同じ長さ」で行います。「スローモーション」を選ぶとフレームレートの欄は出ません。
- フレームレートで「120」を選ぶ「同じ」のままでは補間したコマは作られません。
- 推論解像度・保存品質・出力解像度を決める推論解像度は低・中・高、保存品質は低・中・高(3 / 8 / 20 Mbps)から選びます。出力解像度はただの拡大・縮小で、小さい動画を大きくしても細部は増えません。迷ったら「変更なし」で構いません。
- 予想を確認してキューに追加する「変換後(予想)」のフレームレート・容量と、処理負荷(低/中/高/めちゃ高)を確かめてから「キューに追加する」をタップします。
- 見比べて保存する処理が終わると通知が届きます。変換前と変換後をスライダーで見比べ、納得できたら写真ライブラリか「ファイル」アプリに保存します。120fps の効果は、120Hz の画面で再生して確かめてください。
長い動画を処理するときは、アプリを開いたままにしておくのが確実です。Pro ではほかのアプリに切り替えても処理が続きますが、iOS がアプリに与える猶予時間の上限で最大30秒ほどです。それ以上離れてから戻ると、そのジョブは最初からやり直しになります。「処理中は画面をロックしない」をオンにしておくと安心です。
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推論解像度・処理の重さ・容量
推論解像度は「AI が見る画像の大きさ」
推論解像度は、AI が内部で動きを推定するときに使う画像の大きさです。上げると細かい部分の推定精度が上がりますが、処理時間とメモリの使用量が増えます。書き出される動画のサイズには影響しません。無料版は「低」のみで、「中」「高」は Pro で使えます。
120fps は作るコマの数が多いので、推論解像度を上げると処理はさらに重くなります。重い設定では 2GB 以上のメモリを使うため、メモリの少ない機種(おおむね iPhone 12 以前)では iOS に処理を終了させられることがあります。その場合は、推論解像度を下げる、出力解像度を上げすぎない、動画を短く切る、ほかのアプリを閉じる、の順に試してください。
いきなり長い動画で始めず、破綻しやすそうな場面を含む数秒で設定を試し、比較スライダーで確かめてから本番に進むと遠回りになりません。処理にかかる時間は、動画の長さ・目標の fps・推論解像度・端末の世代で大きく変わるので、処理負荷の表示を目安にしてください。
容量は増える。処理前に予想で確かめる
コマの数が増えるぶん、容量は一般に大きくなります。どのくらいになるかは、「動画の情報」の「変換後(予想)」で、処理を始める前に確かめられます。保存品質は書き出しの圧縮の強さで、低・中・高が 3 / 8 / 20 Mbps です。120fps にして細かい動きまで残したい場合は、保存品質を上げることも検討してください(中・高は Pro)。
iPhone の「スロー」撮影と、後から120fps化することの違い
iPhone には、最初から高いフレームレートで撮る「スロー」モードがあります。Apple によると、標準では背面カメラが 1080 HD(240 fps)、前面カメラが 1080 HD(120 fps)で撮影し、背面カメラは「設定」→「カメラ」→「スローモーション撮影」で 120 fps に変えられます。対応モデルでは 4K 120 fps も選べ、iPhone 16 Pro・17 Pro・18 Pro の各モデルと iPhone Duo では通常の「ビデオ」モードでも 120 FPS を選べます。
出典:iPhoneのビデオ撮影設定を変更する(Apple)、iPhoneのカメラでビデオを撮影する(Apple)(2026年10月確認)
| 観点 | 撮影時に 120/240fps で撮る | 後から補間で 120fps にする |
|---|---|---|
| コマの中身 | すべて実際に撮影したコマ | 元のコマと、AI が推定したコマ |
| 準備 | 撮る前にモードを選ぶ必要がある | 撮ったあとでよい |
| 動きの正確さ | 正確 | 推定なので、細い線や速い動きで乱れることがある |
| 向いている用途 | フォームの確認、決定的瞬間のスロー | 撮り直せない動画を滑らかにする、スロー素材にする |
スローにすることが最初から分かっているなら、「スロー」モードで撮るのがいちばんきれいです。後から 120fps 化するのは、撮り直せない動画のための方法と考えてください。
最終的にスロー動画がほしいなら「スローモーション」を選ぶ
なめらか動画くんで、120fps にしてから別のアプリで遅くするより、最初から再生時間を「スローモーション」(2倍・4倍)にしたほうが手早いこともあります。スローモーションでは、生成したコマで再生時間を伸ばし、出力のフレームレートは元の動画と同じになります。30fps の動画を4倍にすれば、30fps のまま長さが4倍になり、カクつかないスローになります。コマの間に作る枚数は、30fps → 120fps と同じ3枚です。なお、音声は元の速さのまま先頭から入るため、伸ばした映像とは合わず、元の長さを過ぎると無音になります。
使い分けは、スロー動画そのものがほしいなら「スローモーション」、120Hz の画面で見たい・編集アプリで自分で速さを調整したいなら 120fpsです。スローモーションは無料で作成して結果を確認でき、保存は Pro です。スローの作り方は後からスローモーションにする方法で詳しく説明しています。
120fps化がうまくいかないケース
次のような映像は、フレーム補間が苦手です。とくに 30fps から 120fps にする場合は、生成したコマの割合が大きいぶん、乱れが目立ちやすくなります。
- 速すぎる動き:コマの間で被写体が大きく動くと、対応する場所を見失って輪郭がゆがみます。
- 手前を何かが横切る場面:隠れていた部分の絵を推定で埋めることになり、にじみやすくなります。
- 細い線:髪、手足の輪郭、格子、網などは乱れやすい部分です。
- 文字やテロップ:形が崩れて見えることがあります。
- カットの切り替わり:無関係な2枚の間を埋めようとして、一瞬にじんだコマが入ることがあります。
- 半透明のもの、水しぶき、急に現れるもの:動きの推定が難しい要素です。
- 10fps 以下のような極端に低いフレームレート:コマの間が離れすぎていて、推定が当たりません。
フレーム補間で変わるのは動きの滑らかさだけです。画質は良くならず、ぼやけ・ノイズ・圧縮の粗さはそのまま残ります。手ぶれも直りません。コマ落ちで情報が欠けた部分も復元できません。
乱れが気になったら、目標を 120fps から 60fps に下げる、推論解像度を上げる、乱れる場面を切り分けて処理する、の順に試してください。比較スライダーで保存前に確かめられるので、うまくいかない動画は無理に補間せず、元のまま使う判断もできます。ほかのアプリも含めて選びたい場合は、iPhone のフレーム補間アプリの選び方を参考にしてください。
よくある質問
動画を120fpsにできるサイトはありますか?
フレームレートを変換するサイトはありますが、中間のコマを生成するとうたっていないサービスは、既存のコマを複製して数字を合わせているだけのことが多く、滑らかにはなりません。また、動画をサーバーにアップロードする必要があります。iPhone のフレーム補間アプリなら、動画を外に出さずに処理できます。
120fps 化は無料でできますか?
なめらか動画くんでは、120fps は Pro(買い切り)の機能です。無料版では 10秒までの動画を 60fps まで変換でき、その結果は無料で保存できます。サブスクリプションではなく、価格は App Store でご確認ください。
YouTube に 120fps の動画を上げると 120fps で再生されますか?
公式に確認できる情報はありません。YouTube のヘルプで一般的なフレームレートとして挙げられているのは 60fps までで、それ以外も使用できるとはされているものの、120fps での再生についての記載はありません(2026年10月時点)。YouTube 向けなら 60fps を目標にするのが現実的です。
60fps と 120fps の違いは分かりますか?
120Hz の画面で 120fps のまま再生できる場合に限って分かります。ただし、30fps → 60fps より差は小さめです。1コマの表示時間は、30fps → 60fps で約33ミリ秒から約17ミリ秒に縮みますが、60fps → 120fps では約17ミリ秒から約8ミリ秒と、縮む幅が半分になるからです。撮影時にどちらを選ぶかも含めて、30fps と 60fps の違いで詳しく説明しています。
240fps にはできますか?
なめらか動画くんで選べるフレームレートは、最大 120fps です。240fps の映像がほしい場合は、iPhone の「スロー」モードで撮影してください(背面カメラは標準で 1080 HD・240 fps です)。
iPhone で最初から 120fps の動画を撮るには?
「スロー」モードで撮るか、iPhone 16 Pro・17 Pro・18 Pro の各モデルと iPhone Duo なら「ビデオ」モードで 120 FPS を選びます。「スロー」で撮った動画は、写真アプリでゆっくり再生され、どこをスローにするかも編集できます。対応機種と設定の場所はiPhone で 60fps・120fps で撮影する設定で詳しく説明しています。
アニメも 120fps にできますか?
処理はできますが、向いているとは言えません。輪郭の細い線や文字は補間が苦手な要素で、同じ絵が何コマか続く作りの映像では、動きの推定がうまくいかないことがあります。短い区間で試し、比較スライダーで確かめてから判断してください。
処理にはどのくらい時間がかかりますか?
動画の長さ、目標の fps、推論解像度、端末の世代で大きく変わります。120fps は作るコマが多いぶん、60fps より重くなります。キューに追加する前に表示される処理負荷を目安にしてください。