60fps化・fps

30fpsと60fpsの違いとは?動画はどっちで撮るべきか、撮ったあとから変えられるかまで解説

iPhone のカメラ設定で「30fps と 60fps、どっちにすればいいの?」と迷ったことはありませんか。60fps のほうがきれいそうだけれど、違いがよくわからない。容量が増えるなら 30fps でいい気もする。この記事では、fps という数字が何を意味するのかから始めて、違いが見える映像と見えない映像、画質や容量との関係、用途別のおすすめを整理します。最後に、30fps で撮ってしまった動画を後からどうできるかも説明します。

この記事の結論

  • 違いは1秒あたりのコマ数です。30fps は1コマが約33ミリ秒、60fps は約17ミリ秒表示されます。変わるのは動きの滑らかさで、画質(解像度)ではありません
  • 子ども・ペット・スポーツ・乗り物など動きの速いもの、あとでスローにしたくなりそうなものは 60fps。トーク・Vlog は 30fps、映画風にしたいなら 24fps で十分です
  • 60fps で撮っておけば、iOS 18 以降の写真アプリで後から遅くできます。30fps で撮ってしまった動画も、フレーム補間で 60fps 化やなめらかなスローにできます(撮り直したのと同じにはなりません)

fps(フレームレート)とは?違いは1秒あたりのコマ数

fps は frames per second の略で、動画が1秒間に何枚の静止画(コマ)でできているかを表す数字です。フレームレートとも呼びます。動画はパラパラ漫画と同じで、少しずつ違う絵を次々に表示することで動いて見えます。30fps なら1秒に30枚、60fps なら1秒に60枚です。

コマ数が倍になると、1枚の絵が画面に出ている時間は半分になります。主なフレームレートを並べると次のとおりです。

フレームレート1秒のコマ数1コマの表示時間主な使われ方
24fps24枚約42ミリ秒映画、映画風の動画
30fps30枚約33ミリ秒スマホの標準的な動画、トーク、Vlog
60fps60枚約17ミリ秒スポーツ、子ども、ペット、ゲーム画面
120fps120枚約8ミリ秒スロー素材、120Hz の画面での再生

動画の fps の一般的な値・目安

よく使われるのは 24・30・60fps です。YouTube のヘルプでも、一般的なフレームレートとして 24、25、30、48、50、60fps が挙げられています(25 と 50 はヨーロッパなどのテレビ方式に合わせた値です)。iPhone の場合、Apple の iOS 17 向けユーザガイドには「デフォルトでは、ビデオは30 fps(1秒当たりのフレーム数)で録画されます」とあり、設定を変えていなければ 30fps で撮っていることが多いはずです。

出典:YouTube の推奨アップロード エンコード設定(YouTube ヘルプ)、iPhoneのカメラでビデオを撮影する(Apple、iOS 17版)(2026年10月確認)

なお、画面の「Hz」(リフレッシュレート)は、画面が1秒に何回表示を書き換えられるかという別の数字です。60Hz の画面では、1秒に60枚より多いコマは表示しきれません。120fps が意味を持つ条件は動画を120fpsにする方法で説明しています。

30fps と 60fps の違いがわかる映像・わからない映像

「30fps と 60fps の違いがわからない」という声と「はっきりわかる」という声の両方があるのは、どちらも正しいからです。差が見えるかどうかは、映像の中でどれだけ速く物が動いているかで決まります。

違いがはっきりわかる映像

ポイントは「1コマの間に被写体がどれだけ進むか」です。具体的に計算してみます。

被写体(速さの目安)30fps で1コマの間に進む距離60fps で1コマの間に進む距離
走る子ども(秒速5m)約17cm約8cm
時速60kmの車(秒速約17m)約56cm約28cm
ゆっくり歩く人(秒速1m)約3cm約2cm

30fps で撮った車は、コマが切り替わるたびに 50cm 以上ずつ飛んで見えます。60fps ならその半分の間隔で絵が切り替わるので、動きがつながって見えます。逆に、ゆっくり歩く人ではどちらも数センチしか動かないため、差はほとんど感じません。

とくに差が出やすいのは次のような映像です。

  • カメラを横に振る(パンする)映像:背景全体が動くので、画面のどこを見てもカクつきが目に入ります。
  • 手持ちの歩き撮り、車窓、車載:画面全体が流れ続けるため、コマの間隔がそのまま見えます。
  • スポーツ、ダンス、走り回る子どもやペット:手足など一部が速く動くので、30fps では動きが途切れがちです。
  • スクロールする画面やゲームの録画:文字や背景が一定の速さで流れるため、差が分かりやすい題材です。

違いがわかりにくい映像

  • 三脚で固定した会話・インタビュー:1コマの間にほとんど何も動きません。
  • 風景、料理、物撮り:カメラも被写体も静かなら、60fps にしても見た目は変わりません。
  • 見る側の環境が 60fps を表示していない:アプリやサービスによっては、再生や投稿の途中でフレームレートが変わることがあります。
  • 実は 60fps で撮れていなかった:暗い場所では iPhone の「FPS自動調整」でフレームレートが下がることがあります。撮った動画が本当に 60fps かは、iPhone で動画の fps を確認する方法で確かめられます。

自分の目で確かめるいちばん簡単な方法

同じ場所で、カメラをゆっくり横に振りながら 30fps と 60fps で10秒ずつ撮り、iPhone で続けて再生してみてください。背景の流れ方の違いで、自分にとって差が気になるかどうかがすぐ分かります。動きの少ない被写体で試すと「違いがない」という結論になりやすいので、必ず動きのある場面で比べるのがコツです。

ゲームでは fps が操作の反応の速さにも関わるため事情が少し違いますが、撮った動画を見る場合は、ここまでの「動きの量で差が決まる」という考え方で判断できます。動画全体をヌルヌルに見せたい場合の考え方は動画をヌルヌル(滑らか)にする方法にまとめています。

画質は違う?fps と解像度は別物

「60fps のほうが画質がいい」と思われがちですが、fps と画質(解像度)は別の数字です。1080p や 4K という解像度は1枚のコマの細かさ、fps は1秒あたりのコマの枚数を表します。60fps にしても、1枚1枚の絵が細かくなるわけではありません。4K・30fps と 1080p・60fps を比べれば、止めた1コマは 4K のほうが細かく、動きは 60fps のほうが滑らか、という関係です。

ただし、間接的に見た目が変わる点が2つあります。

  • 動いている物の1コマはくっきりしやすい:60fps では1コマに使える時間が最長でも 1/60 秒なので、1枚あたりの被写体ブレは小さくなりがちです。一時停止したときに、走っている子どもの手足が 30fps よりはっきり写りやすくなります。
  • 暗い場所では不利になりやすい:1コマに光を集められる時間が短いぶん、暗い場所では映像が暗くなったり、ざらついたりしやすくなります。iPhone に、暗い状況でフレームレートを自動的に 24fps に下げて画質を保つ「FPS自動調整」があるのも、この性質と関係していると考えられます。

60fps にすると容量はどのくらい増える?

増えます。Apple も「フレームレートが速くなり、解像度が高くなると、ビデオファイルのサイズが大きくなります」と注記しています。いちばん容量を使うのは、高い解像度と高いフレームレートの組み合わせです。

ただし、コマ数が2倍になっても容量がちょうど2倍になるとは限りません。いまの動画の圧縮方式は、前後のコマで変わらない部分をまとめて記録する工夫をしているためです。実際にどのくらい増えるかは機種や設定、撮る内容で変わるので、気になるなら同じ場面を 30fps と 60fps で10秒ずつ撮り、写真アプリの情報欄(動画を上にスワイプ)でファイルサイズを比べるのが確実です。

容量に余裕がない場合は、ふだんは 30fps で撮り、動きのある場面だけ撮影画面で 60fps に切り替える使い分けが現実的です。

出典:iPhoneのカメラでビデオを撮影する(Apple)(2026年10月確認)

動画はどっちで撮るべき?用途別のおすすめ

答えは撮るものによって変わります。迷ったときの目安を表にまとめました。

撮るものおすすめ理由
子ども(運動会、走り回る姿)60fps動きが速く、あとでスローで見返したくなる場面が多い
ペット60fps急に動き出す瞬間が多い
スポーツ、ゴルフ、ダンス60fps(フォーム確認は「スロー」も)一瞬の動きを細かく見たいなら、120/240fps で撮る「スロー」が確実
電車・車・乗り物、車載60fps画面全体が流れるので差が出やすい
旅行の歩き撮り、カメラを振る映像60fpsカメラの動きによるカクつきが減る
トーク、解説、会議の記録30fps動きが少なく差が出にくい。容量を節約できる
Vlog、日常の記録30fps(動きの多い場面だけ 60fps)長く撮るなら容量とのバランスで
映画風・シネマティックな雰囲気24fps映画で長く使われてきたコマ数で、映画らしい質感になる
暗い室内、夜景30fps(または 24fps)1コマに光を集める時間を確保しやすい

迷ったら「あとでスローにしたくなるか」で決める

60fps で撮る大きな利点は、あとからの選択肢が増えることです。Apple によると、iOS 18 以降の写真アプリでは 30fps を超えるフレームレートで撮影したビデオの速度を下げられます。つまり 60fps で撮っておけば、アプリを追加しなくても写真アプリだけで遅くできます。60fps の動画を半分の速さにしても1秒あたり30コマが保たれるので、カクつきも目立ちません。

反対に 30fps で撮った動画は、写真アプリでは速度を下げられません。決定的な瞬間がありそうな場面は 60fps、と覚えておけば失敗が減ります。写真アプリでの操作は写真アプリで動画をスローにする方法で説明しています。

出典:ビデオの再生速度を調整する(Apple サポート)(2026年10月確認)

24fps と 60fps の違い:映画らしさか、現実らしさか

24fps は映画で長く使われてきたコマ数です。1コマの表示時間が約42ミリ秒と長く、動きにわずかな残像感が残るため、見慣れた「映画っぽい」質感になります。一方の 60fps は、動きが現実に近く、くっきり滑らかに見えます。どちらが上ということではなく、狙う雰囲気の違いです。

ただし 24fps は、カメラを速く振ったり被写体が横切ったりすると、カタカタとしたカクつきが目立ちやすくなります。映画風に撮るなら、カメラをゆっくり動かすのがコツです。カクつきの原因の切り分けは動画がカクカクする原因と直し方も参考にしてください。Apple によると、機種によってはフレームレートを 24、25、30、60、120 から選べ、シネマティックモードでも対応モデルで 4K(24 fps)を選べます。

120fps や「スロー」撮影はどう違う?

iPhone の「スロー」モードは、Apple によると標準で背面カメラが 1080 HD(240 fps)、前面カメラが 1080 HD(120 fps)で撮影し、写真アプリでゆっくり再生します。また iPhone 16 Pro・17 Pro・18 Pro の各モデルと iPhone Duo では、通常の「ビデオ」モードでも 120 FPS を選べます。スローにする前提なら、こうした高いフレームレートで撮るのがいちばんきれいです。普通の動画を 120fps にする方法と、その効果が出る条件は動画を120fpsにする方法で扱っています。

iPhone で 30fps と 60fps を切り替える方法

  1. 設定アプリを開く「設定」→「カメラ」→「ビデオ撮影」と進みます。
  2. 解像度とフレームレートを選ぶお使いの iPhone が対応しているビデオフォーマットとフレームレートの一覧から選びます。選べる組み合わせは機種によって違います。
  3. 撮影画面でも切り替えられるカメラのビデオモードでは、画面の上部に表示される解像度とフレームレートの値をタップして、その場で変更できます。機種ごとに撮れるフレームレートはiPhone で 60fps・120fps で撮影する設定にまとめています。

一覧に「PAL」と付いたフォーマットが出る機種もあります。Apple の説明では、PAL はヨーロッパ、アフリカ、アジア、南米の多くの国や地域で使われているテレビのビデオフォーマットです。日本でふつうに撮って見るだけなら、選ぶ必要はありません。

「FPS自動調整」も確認しておく

同じ「ビデオ撮影」の画面に「FPS自動調整」があります。Apple によると、暗い状況でフレームレートを自動的に 24fps にして、ビデオの品質を上げる機能です。「30fps のビデオのみ」「30fps と 60fps の両方」「オフ」から選べ、機種によっては「自動低照度FPS」というオン・オフのスイッチになっています。

「30fps と 60fps の両方」にしていると、60fps で撮ったつもりの動画が暗い場所では下がることがあります。夜や室内でも 60fps を保ちたいなら「30fps のビデオのみ」かオフを、暗い場所の明るさを優先したいならオンのままを選んでください。撮ったあとに実際の値を確かめる方法は iPhone で動画の fps を確認する方法にまとめています。

出典:iPhoneのビデオ撮影設定を変更する(Apple)、iPhoneのカメラでビデオを撮影する(Apple)(2026年10月確認)

30fps で撮ってしまった動画は後から変えられる?

先に結論を書くと、「60fps で撮り直した状態」に戻すことはできません。30fps の動画には、コマとコマの間(約33ミリ秒)に起きたことが記録されていないからです。ただし、その間の絵を推定して新しく作ることはできます。これがフレーム補間です。

フレーム補間で、見た目を 60fps に近づける

フレーム補間は、前後2枚のコマから被写体の動きを推定し、その中間の絵を AI が描き起こす処理です。30fps の動画なら、すべてのコマの間に1枚ずつ新しいコマを挟んで 60fps にします。

図のとおり、補間で作ったコマは撮影したコマではなく推定です。動きが一定方向で予測しやすい映像では自然に滑らかになりやすい一方、速すぎる動き、手前を何かが横切る場面、髪や網のような細い線、文字、カットの切り替わりは苦手です。また、増えるのは動きの滑らかさだけで、画質は良くなりません。

注意したいのは、フレームレートの数字だけを 60 に書き換える変換もあることです。既存のコマを複製して枚数を合わせるだけなので、ファイルの表示は 60fps になっても動きは変わりません。複製と補間の違い、変換サイトや PC ソフトとの比べ方、iPhone での具体的な手順は動画の60fps化をスマホだけでで詳しく説明しています。

30fps の動画をスローにしたい場合

30fps の動画は写真アプリでは遅くできず、iMovie などで速度だけを落とすと、半分の速さで1秒あたり15コマ相当まで減ってカクつきます。フレーム補間なら、コマの間に新しいコマを作りながら再生時間を2倍・4倍に伸ばせるので、1秒あたりのコマ数を保ったままスローにできます。やり方は後からスローモーションにする方法へどうぞ。

iPhone だけで試すなら

手前味噌ですが、なめらか動画くんは、このフレーム補間を iPhone の中だけで行うアプリです。動画を選ぶと「変換前」に元のフレームレートが表示され、再生時間を「同じ長さ」にしてフレームレートを 60 にすれば 60fps 化、「スローモーション」にすれば 2倍・4倍のスローを作れます。10秒までの動画は無料で試せて、60fps にした動画はそのまま保存できます。スローは作成と確認まで無料で、保存は Pro(買い切り)です。処理は端末の中で完結し、動画がどこかに送信されることはありません。

30fps で撮ってしまった動画が 60fps でどう見えるか、手元の10秒で確かめられます。

App Store で入手

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よくある質問

30fps と 60fps で画質は違いますか?

解像度が同じなら、1枚1枚のコマの細かさは変わりません。変わるのは動きの滑らかさです。ただ、60fps は動いている物が1コマの中でブレにくい一方、暗い場所では暗く・ざらつきやすくなるという違いはあります。

30fps と 60fps の違いがわからないのはなぜ?

動きの少ない映像を見ている可能性が高いです。三脚での会話や風景では、1コマの間に被写体がほとんど動かないので差が出ません。カメラを横に振る映像や走る被写体で比べると違いが見えます。暗い場所でフレームレートが下がり、実は 60fps で撮れていなかったというケースもあります。

動画の fps は一般的にいくつですか?

24・30・60fps がよく使われます。映画は 24fps、スマホの動画は 30fps が標準的で、動きを滑らかに見せたい映像は 60fps です。YouTube のヘルプでは、一般的なフレームレートとして 24、25、30、48、50、60fps が挙げられています。

iPhone の動画は何 fps がおすすめですか?

動きのあるもの(子ども、ペット、スポーツ、乗り物)やあとでスローにしたいものは 60fps、会話や日常の記録は 30fps がおすすめです。容量が気になる人は、ふだんは 30fps にしておき、撮影画面で必要なときだけ 60fps に切り替えると無駄がありません。

60fps だと容量はどのくらい増えますか?

増えますが、ちょうど2倍になるとは限りません。動画の圧縮は前後のコマで変わらない部分をまとめて記録するためです。同じ場面を10秒ずつ撮って、写真アプリの情報欄でファイルサイズを比べると、自分の iPhone での差が分かります。

30fps で撮った動画を写真アプリでスローにできますか?

できません。Apple によると、iOS 18 以降の写真アプリで速度を下げられるのは 30fps を超えるフレームレートで撮影したビデオです。30fps の動画をなめらかなスローにするには、フレーム補間でコマを増やす方法があります。

60fps の動画を 30fps に下げられますか?

書き出し時にフレームレートを選べる動画編集アプリを使えば下げられます。なお、なめらか動画くんはコマを増やすためのアプリなので、元の動画より低いフレームレートは選べません。

60fps と 120fps の違いは分かりますか?

120Hz 表示に対応した画面で、120fps のまま再生できる場合に限って差が見えます。60Hz の画面では1秒に60枚までしか表示できないので、見た目は 60fps とほぼ同じです。詳しくは動画を120fpsにする方法で説明しています。

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