60fps化・PC ソフト
60fps化ソフト比較|無料・AI のフレーム補間ソフトを Windows・Mac 別に選ぶ
「60fps化 ソフト」で探すと名前はたくさん出てきますが、fps の数字を変えるだけで、間のコマを作らないものも混ざっています。この記事では、本当にコマを作る(フレーム補間する)ソフトを、無料か有料か、Windows か Mac か、ファイルに書き出せるかで比べます。価格と仕様は、各社の公式ページで 2026年10月に確認したものです。
この記事の結論
- 滑らかになるのは、動きを推定して間のコマを描くフレーム補間だけ。HandBrake の fps 設定や ffmpeg の
-rは、コマの複製・間引きで数字を合わせているだけです - 無料なら Windows は Flowframes、Mac・Linux でも使うなら REAL Video Enhancer。編集の途中なら DaVinci Resolve などのオプティカルフロー、高画質化までまとめるなら Topaz Video(サブスク)
- SVP・Lossless Scaling・テレビの補間は「見ている間だけ」で、基本はファイルに残りません。撮った動画が iPhone にあるなら、PC に移さず iPhone のまま補間する手もあります
右は左の2倍のコマ数で描いています。速く動く丸と回る四角の「飛び」を見比べてください。(違いを分かりやすく再現したアニメーションです)
本当の60fps化と「見かけの60fps」の違い
ソフトの「60fps化」には、間のコマを新しく描く処理と、今あるコマを複製して数を合わせるだけの処理があります。どちらで書き出しても、動画の情報欄には同じ「60fps」と出ます。数字だけでは区別できないのが、ソフト選びで失敗しやすい理由です。
足りないコマを、前のコマのコピーで埋める。絵が変わる回数は元の30回のままなので、動きは変わらない。処理は速い。
前後のコマから「どこがどれだけ動いたか」を推定し、間にあったはずの絵を描く。コマの間隔が実際に細かくなる。処理は重い。
「fps を変えるだけ」の機能(公式の説明より)
よく使われるソフトの fps 設定が何をしているかを、公式のドキュメントで確かめました。どれも「60」と入力すれば 60fps のファイルはできますが、中身は複製です。
| ソフトと設定 | 公式の説明 | 60fps にすると |
|---|---|---|
| HandBrake の「固定フレームレート」 | 指定した fps に動画全体を合わせる。ソースコードの説明では、間隔を保つためにコマを間引くか複製する | 複製で埋まる |
ffmpeg の -r 60(出力側) | エンコードの直前にコマを複製または間引いて、一定の fps にする | 複製で埋まる |
ffmpeg の fps フィルター | 必要に応じてコマを複製・間引いて、指定の fps に変換する | 複製で埋まる |
| DaVinci Resolve の「Nearest」 | 速くするときはコマを間引き、遅くするときは複製する | 複製で埋まる |
| Premiere の「フレームサンプリング」 | コマを複製または削除して、目的のフレームレートにする | 複製で埋まる |
| AviUtl の「フレームレートの変更」 | 出力時に、元のレートの 1/2 などに下げる | 上げる機能ではない |
出典:HandBrake Documentation — Frame rate、HandBrake のソースコード(libhb/vfr.c)、ffmpeg Documentation — Video Options、FFmpeg Filters — fps、DaVinci Resolve 21 リファレンスマニュアル(PDF、第6章)、Apply time interpolation methods in Premiere(Adobe)、AviUtl 1.10 に同梱の説明書(AviUtlのお部屋)(2026年10月確認)
同じソフトでも、設定を変えれば補間になるものがあります。ffmpeg の minterpolate、Resolve と Premiere の「オプティカルフロー」がそうです。次の比較表には、補間できる設定を持つソフトだけを並べています。
60fps化ソフト比較表(無料・有料・Windows・Mac)
フレーム補間ができる主なソフトをまとめました。ドル表記の価格は、税や為替で実際の支払額が変わります。仕組みの違いを先に知りたい人はフレーム補間とはをどうぞ。
| ソフト | OS | 価格(2026年10月) | 補間の方式 | ファイルに書き出し | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Flowframes | Windows 10/11 | 金額を自分で決める(無料で入手できる版は 1.36.0) | RIFE などの AI | できる | 少なめ(GUI) | Windows で無料の AI 補間を試したい |
| REAL Video Enhancer | Windows・macOS・Linux | 無料(オープンソース) | RIFE・GMFSS・IFRNet(AI) | できる | 少なめ(GUI) | Mac や Linux でも無料で AI 補間したい |
| ffmpeg(minterpolate) | Windows・macOS・Linux | 無料 | ブロック単位の動き補償(AI ではない) | できる | 多め(コマンド) | 品質より手軽さ。コマンドに慣れている |
| DaVinci Resolve(無料版) | Windows・macOS・Linux | 無料 | オプティカルフロー | できる(UHD・60fps まで) | 多め(編集ソフト) | 編集もするつもりがある |
| DaVinci Resolve Studio | Windows・macOS・Linux | ¥40,980(税込。旧価格 ¥51,980 からの 20%オフ表示) | オプティカルフロー+スピードワープ(AI) | できる(120fps まで) | 多め(編集ソフト) | 編集の中で AI の補間も使いたい |
| Adobe Premiere(Premiere Pro) | Windows・macOS | 月 3,280円(年間プラン・月々払い) | オプティカルフロー | できる | 多め(編集ソフト) | すでに Premiere で編集している |
| After Effects | Windows・macOS | 月 3,280円(年間プラン・月々払い) | ピクセルモーション、タイムワープ | できる | 多め | 合成やモーショングラフィックスの途中で使う |
| Final Cut Pro | macOS | ¥50,000、または Apple Creator Studio(月 1,780円) | オプティカルフロー、機械学習 | できる | 中くらい | Mac で編集している |
| Topaz Video | Windows・macOS(M シリーズ) | 年 $299 または月 $59(サブスクリプション) | 独自の AI(Apollo・Chronos・Aion) | できる | 中くらい(設定が多い) | 高画質化・アップスケールもまとめてしたい |
| SVP 4 | Windows・macOS・Linux | $24.99(買い切り、30日間の試用あり) | RIFE、NVIDIA Optical Flow など | 再生中が中心。変換機能もある | 少なめ | 見るときに滑らかにしたい |
| Lossless Scaling | Windows 10(2004)以降 | ¥800(Steam) | 独自の AI(LSFG)で表示中に生成 | ストアページに記載なし(画面表示用) | 少なめ | ゲームなどの画面をその場で滑らかに |
| AviUtl・AviUtl ExEdit2 | Windows | 無料 | 説明書に補間機能の記載なし | — | 多め(外部ツールが必要) | 補間済みの動画を素材として編集する |
価格は各社の公式ページ・Steam・Mac App Store の 2026年10月時点の表示です。改定やセールで変わるので、購入前に必ず公式でご確認ください。
出典:Flowframes(itch.io)、REAL Video Enhancer(GitHub)、FFmpeg ダウンロード、DaVinci Resolve・DaVinci Resolve Studio(Blackmagic Design)、Premiere のプラン・After Effects のプラン・Premiere の動作環境・After Effects の動作環境(Adobe)、Apple Creator Studio(Apple)、Topaz Labs 料金ページ、SVP 公式サイト、Lossless Scaling(Steam)、AviUtlのお部屋(2026年10月確認。Final Cut Pro の価格は 2026年10月18日時点)
無料で使える60fps化ソフト
無料で本当に補間できるソフトは、大きく3つです。GUI で手軽に AI 補間をしたいなら Flowframes か REAL Video Enhancer、コマンドで済ませたいなら ffmpeg です。編集ソフトの DaVinci Resolve 無料版も使えます(編集ソフトの機能で補間するで説明します)。
Flowframes(Windows)
Windows 用のフレーム補間ソフトで、価格は自分で決められます。補間には RIFE を中心に、DAIN や、実験的に FLAVR・XVFI も使えると配布ページにあります。
- 動作環境:Windows 10/11 と、Vulkan に対応したグラフィックカード。Windows 7 は公式にはサポートされていません
- GPU:NVIDIA だけでなく、AMD の GPU でも NCNN/Vulkan 経由で RIFE と DAIN が動きます
- 価格:金額を自分で決めて入手する形式(Name your own price)。無料で入手できる版は 1.36.0 で、新しい版は一定期間 Patreon の支援者向けに先行公開されています
Mac 版は配布されていません。Mac で同じことをしたい人は、Flowframes は Mac で使える?Mac でフレーム補間する方法に代わりの選択肢をまとめています。
出典:Flowframes(itch.io の配布ページ)、n00mkrad/flowframes(GitHub)(2026年10月確認)
REAL Video Enhancer(Windows・Mac・Linux)
オープンソースで無料の、フレーム補間とアップスケールのソフトです。Windows・macOS・Linux の版が GitHub で配布されていて(安定版 2.4.1、2026年1月公開)、Steam でも無料で入手できます。
- 補間のモデル:RIFE(4.6、4.15、4.22、4.25 など複数の版)、GMFSS、IFRNet
- NVIDIA の GPU なら:README によると、高速な処理(TensorRT)は NVIDIA の RTX 向けです
- ライセンス:AGPL-3.0
Flowframes と同じく RIFE 系のモデルを GUI で選べるので、Mac や Linux の人にとっては「Flowframes の代わり」にいちばん近い選択肢です。
出典:TNTwise/REAL-Video-Enhancer(GitHub)、REAL Video Enhancer(Steam)(2026年10月確認)
ffmpeg の minterpolate(コマンド)
無料の ffmpeg にも、動きを推定して間のコマを作るフィルター minterpolate があります。30fps の動画を 60fps にするコマンドは次のとおりです。
ffmpeg -i input.mp4 -vf "minterpolate=fps=60:mi_mode=mci:mc_mode=aobmc:me_mode=bidir:vsbmc=1" -c:a copy output_60fps.mp4
mi_mode=mci が動き補償による補間の指定です。ここを dup にすると前後のコマの複製、blend にすると前後の平均になるので、補間したいなら mci のままにします。
正直に書くと、仕上がりは AI の補間に及ばないことが多いです。画像を小さなブロックに分けて動きを推定する古典的な方式なので、輪郭や細い線、前を物が横切る場面で崩れが出やすく、処理も遅めです。
出典:FFmpeg Filters Documentation — minterpolate(2026年10月確認)
「フレーム補間 ソフト steam」で探すと、REAL Video Enhancer(無料)と Lossless Scaling(有料)が見つかります。ファイルとして書き出すのは前者で、Lossless Scaling は画面に表示している映像をその場で滑らかにするソフトです(後述)。
有料の60fps化ソフト
有料ソフトの強みは、補間以外の機能と、設定の幅です。補間だけが目的なら無料ソフトで足りることも多いので、何に払うのかを決めてから選ぶのが近道です。
Topaz Video(サブスクリプション)
旧 Topaz Video AI です。フレーム補間に加えて、アップスケールやノイズ除去などの高画質化のモデルがそろっています。補間のモデルは Apollo・Chronos・Aion などから選べます。
- 料金:年払いで $299。1年契約の月払いなら月 $39、縛りのない月契約は月 $59。上位の Topaz Video Pro は年 $699
- 買い切りは終了:公式ドキュメントでは、旧 Topaz Video AI は 2025年9月に開発を終え、現行の Topaz Video はサブスクリプション専用と説明されています
- Mac の動作環境:macOS 13 以降・M シリーズのチップが必要で、Intel 搭載の Mac はサポート外です
出典:Topaz Labs 料金ページ、Topaz Video AI と Topaz Video の違い、Topaz Video の動作環境(公式ドキュメント)(2026年10月確認)
SVP 4(買い切り)
動画を再生しながらリアルタイムに補間するソフトですが、ワンクリックの変換機能でファイルにも書き出せます。デスクトップ版は Windows 10 以降・macOS 12 以降・Linux に対応し、価格は $24.99 の買い切りで、30日間の無料試用があります。
補間には RIFE を使えるほか、Windows 版と Linux 版では NVIDIA Optical Flow にも対応します。「作品として書き出す」より「見るときに滑らかにしたい」人向けなので、詳しくは再生するときだけヌルヌルにするで説明します。
出典:SVP 公式サイト(2026年10月確認)
DaVinci Resolve Studio(スピードワープ)
無料版の DaVinci Resolve に、AI を使う「スピードワープ」のリタイムなどを加えた有料版です。2026年10月の確認時は ¥40,980(税込)で、旧価格 ¥51,980 からの 20%オフと表示されていました。
スピードワープのほかに60fps化に関わる違いは、扱えるフレームレートです。無料版は 60fps・Ultra HD まで、Studio 版は 120fps まで対応します。補間の設定そのものは、次の章でまとめて説明します。
出典:DaVinci Resolve Studio(Blackmagic Design)(2026年10月確認)
編集ソフトの機能で補間する(Resolve・Premiere・After Effects・Final Cut Pro)
編集ソフトは、タイムラインの fps と素材の fps が違うときや、速度を変えたときに、間をどう埋めるかを選べます。方式によっては複製になるので、「動きから作る」方式を自分で選ぶのがポイントです。
- 60fps のタイムライン(シーケンス)を作る書き出したいフレームレートで、新しいタイムラインを用意します。
- 30fps の素材を置く素材の fps がタイムラインより低いので、足りないコマを埋める処理が必要になります。
- 補間の方式を切り替える下の表の「補間になる設定」を選びます。プロジェクト全体の既定値と、クリップごとの設定がある場合があります。
- 60fps で書き出して確かめるカメラを振った場面など、動きの速いところを元の動画と見比べます。
| ソフト | 複製になる設定 | 補間になる設定 | 設定する場所 |
|---|---|---|---|
| DaVinci Resolve | Nearest | Optical Flow(Studio 版はスピードワープも) | プロジェクト設定の「Frame Interpolation」、クリップごとはインスペクタの「Retime and Scaling」 |
| Adobe Premiere | フレームサンプリング | オプティカルフロー | 速度・デュレーションの「時間補間」、書き出し設定の「時間補間」 |
| After Effects | タイムワープの Whole Frames | ピクセルモーション | レイヤーの「フレームブレンド」、エフェクトの「タイムワープ」 |
| Final Cut Pro | — | 高品質(オプティカルフロー)、最高品質(機械学習) | 速度を変えたクリップの「ビデオの品質」、フレームレートの適合 |
出典:DaVinci Resolve 21 リファレンスマニュアル(PDF、第6章・第19章)、Apply time interpolation methods in Premiere、Basic video export settings in Premiere、時間伸縮とタイムリマップ、Using time effects in After Effects(Adobe)、Mac 用 Final Cut Pro でクリップの速度を変更する、Conform frame sizes and rates in Final Cut Pro for Mac(Apple)(2026年10月確認)
DaVinci Resolve:無料版でもオプティカルフロー
マニュアルによると、Optical Flow は動きの推定によって元のコマから新しいコマを生成する方式で、動きが直線的なら非常に滑らかになります。一方で、逆方向に動く2つの物が交差する場面や、予測しにくいカメラの動きでは崩れが出ることがある、とも書かれています。
動きの推定には、標準の設定のほかに、時間がかかる代わりに崩れを減らす「Enhanced」の設定があります。マニュアルでは Optical Flow に Studio 版限定の注記はなく、AI のスピードワープは製品ページで Studio 版の機能として紹介されています。
Adobe Premiere と After Effects
Premiere(Premiere Pro)の時間補間は、フレームサンプリング・フレームブレンド・オプティカルフローの3つです。Adobe のヘルプでは、オプティカルフローは前後のコマのピクセルの動きから補間する方式で、たいていはいちばん滑らかですが、コマの間の変化が大きいと崩れが出ることがあると説明されています。
After Effects では、フレームブレンドの「ピクセルモーション」か、エフェクトの「タイムワープ」を使います。Adobe のヘルプによると、ピクセルモーションはフレームミックスより処理に時間がかかる代わりに、仕上がりがずっと良くなります。どちらのアプリも、年間プランの月々払いで月 3,280円(税込)で、7日間の無料体験があります。
出典:Premiere のプランと価格、After Effects のプランと価格(Adobe)(2026年10月確認)
Final Cut Pro(Mac)
速度を変えたクリップの「ビデオの品質」で、オプティカルフローや機械学習の方式を選べます。30fps の素材を 60fps のプロジェクトで使うときの「フレームレートの適合」でも、同じ方式を選べます。詳しい条件はMac でフレーム補間する方法で説明しています。
再生するときだけヌルヌルにする(SVP・Lossless Scaling・テレビ)
見るのが自分だけなら、ファイルを作り直さずに、再生しながらコマを足す方法もあります。待ち時間がない代わりに、結果は残りません。
- 書き出しを待たずに、すぐ見られる
- 結果はファイルに残らない
- 1コマにかけられる計算時間が短い
- 向く:映画や配信を自分で見る
- 処理が終わるまで待つ
- 60fps の動画が手元に残る
- 時間をかけて丁寧に補間できる
- 向く:SNS に投稿する、人に送る
SVP 4:動画プレイヤーの中で補間
公式サイトでは、SVP は「どんな動画も、お気に入りの動画プレイヤーの中で、リアルタイムに 60fps 以上に変換する」ソフトだと説明されています。VLC や Plex をはじめ多くのプレイヤーに対応し、テレビやプロジェクターの動き補間と同じ種類の技術だとしています。
出典:SVP 公式サイト(2026年10月確認)
Lossless Scaling:Steam のフレーム生成ツール
Steam で ¥800 で売られている Windows 用のツールで、独自の AI モデル「LSFG」でコマを生成して、ゲームを滑らかに見せます。ストアページでは、ゲームのほか「他のアプリケーション」にも使えると説明されています。
ただし、動画ファイルとして書き出す機能はストアページに書かれていません。ウィンドウかボーダーレスの全画面表示に対応し、表示中の映像にコマを足す仕組みです。保存したい動画には向かないと考えてください。
出典:Lossless Scaling(Steam)(2026年10月確認)
テレビの「倍速」「動き補間」
多くのテレビにも、再生中に間のコマを作る機能があります。映画やドラマがヌルヌルして違和感があるなら、むしろオフにしたい機能かもしれません。テレビの補間の仕組みとオフにする方法は、「見るときに補間する」ものと「動画ファイルを作り直す」もので説明しています。
オンラインの変換サイトで60fps化できる?
インストールなしで済む変換サイトは手軽ですが、60fps化には不向きなことが多いです。汎用の変換サービスの多くは「指定した fps で書き出し直す」処理で、AI で間のコマを作るとはうたっていません。
- 中身は複製のことが多い:数十秒で終わるなら、間のコマを作っていない可能性が高いです
- アップロードが必要:数百 MB の動画だと、変換より送信に時間がかかります
- 長さとサイズに上限:無料の範囲では、数分の動画でも弾かれることがあります
- 動画を預けることになる:家族や仕事の映像を第三者のサーバーに送ってよいかは、別に考えておきたい点です
AI 補間をうたうサービスを使うなら、間のコマを生成すると明記されているか、上限・料金・データの保存期間を確かめてからにしましょう。変換サイトで滑らかにならなかった理由は、動画の60fps化をスマホででも詳しく書いています。
AviUtl・AviUtl ExEdit2 で60fps化できる?
AviUtl は、KENくん氏が公開している Windows 用の無料の動画編集ソフトです。後継の AviUtl ExEdit2(AviUtl2)も、同じ配布ページで公開されています。「60fps化 aviutl」で調べる人は多いのですが、本体の機能だけで補間できるかは、説明書で確かめるのが確実です。
| ソフト | 説明書にあるフレームレート関連の機能 | 補間について |
|---|---|---|
| AviUtl 1.10(2019年10月) | 「60fps読み込み」(30fpsの動画を60fpsにして読み込む)、「fps変換」、出力時の「フレームレートの変更」(元の 1/2 などに下げる) | 動きを推定して間のコマを描く、という説明はない |
| AviUtl ExEdit2 2.1.15(2026年10月24日) | 動画ファイルのフレームレートを音声の長さに合わせる設定、可変フレームレートを固定する設定 | フレーム補間の機能の説明はない |
出典:AviUtlのお部屋(配布ページ)。aviutl110.zip と aviutl2_v2.1.15.zip に同梱の説明書(aviutl.txt、aviutl2.txt)を確認(2026年10月24日)
「60fps読み込み」は名前が紛らわしい機能ですが、説明書には読み込み方の説明しかなく、新しい絵を作るとは書かれていません。効果を知りたいときは、動きの速い場面を元の動画と見比べてください。
ネット上では、AviSynth 用のフィルター MVTools の MFlowFps(動きベクトルを使って間のコマを作る機能)などを、AviUtl に読み込ませる方法が紹介されています。ただし、これは AviUtl の作者が提供するものではなく、この記事では組み合わせの動作を確認していません。AviUtl ExEdit2 の説明書も、外部のプラグインやスクリプトには「マルウェア等が含まれるリスクがある」と注意しています。
出典:pinterf/mvtools(GitHub)(2026年10月確認)
AviUtl で編集している人には、補間は Flowframes などで先に済ませる流れが手堅いです。60fps になった動画を素材として読み込めば、AviUtl 側の設定は 60fps のプロジェクトにするだけで済みます。
スマホで撮った動画なら iPhone のまま
ここまでは PC で処理する方法でした。ただ、滑らかにしたい動画が iPhone で撮った数十秒のクリップなら、PC に移してソフトを入れ、処理して、また iPhone に戻して投稿する——この往復がいちばん時間を食うこともあります。
- 10分を超える長い動画
- 何十本もまとめて処理する
- 補間のモデルや設定を細かく比べたい
- 高画質化・アップスケールもしたい
- 撮った動画がそのまま iPhone にある
- 数十秒〜数分の短い素材
- SNS に上げるまで iPhone で終わらせたい
- PC がない/動画を外に出したくない
なめらか動画くんは、そのための iPhone アプリです。Flowframes や REAL Video Enhancer と同じ RIFE という補間モデルを Core ML に変換し、iPhone の中だけで動かしています。動画はどこにも送信せず、機内モードでも変換できます。
- 60fps・120fps に:「同じ長さ」を選ぶと、再生時間を変えずにコマだけ増やします。手順は動画の60fps化をスマホで、120fps にするなら動画を120fpsにする方法へ
- 無料で保存まで:10秒以内の動画なら、最大 60fps まで変換して保存できます。長い動画も、先頭10秒を切り出して試せます
- 保存前に見比べる:変換前と変換後をスライダーで比べてから保存できます
弱点もはっきりさせておきます。長い動画ほど処理時間は素直に伸び、重い設定ではメモリを 2GB 以上使うため、メモリの少ない機種(おおむね iPhone 12 以前)では iOS に処理を止められることがあります。また、フレーム補間なので画質そのものは良くなりません。
Pro 版は買い切りで、動画の長さの制限がなくなり、120fps や 480p〜4K の出力解像度が使えます。価格は App Store でご確認ください。ほかの iPhone アプリと比べたい人はiPhone のフレーム補間アプリの選び方をどうぞ。
目的別:60fps化ソフトの選び方
迷ったら、やりたいことから逆にたどってください。
| やりたいこと | 選ぶもの |
|---|---|
| Windows で、無料で AI 補間したい | Flowframes |
| Mac や Linux で、無料で AI 補間したい | REAL Video Enhancer(ほかの選択肢はMac でフレーム補間する方法) |
| 編集の途中で、一部だけ 60fps にしたい | DaVinci Resolve・Premiere・Final Cut Pro のオプティカルフロー |
| 補間と一緒に高画質化・アップスケールもしたい | Topaz Video(サブスクリプション) |
| 映画や配信を、見るときだけ滑らかにしたい | SVP 4、テレビの動き補間 |
| ゲームなどの画面を、その場で滑らかにしたい | Lossless Scaling |
| コマンドで、無料で手早く | ffmpeg の minterpolate(品質はそれなり) |
| アニメを 60fps にしたい | 違和感が出やすい素材です。先にアニメを60fps化する方法と違和感の理由を |
| iPhone で撮った短い動画を SNS に上げたい | iPhone のフレーム補間アプリ |
どのソフトでも、補間が苦手な場面は共通です。速すぎる動き、手前を物が横切る場面、髪や網のような細い線、流れる文字、カットの切り替わりでは、生成したコマが崩れやすくなります。ソフトを替えても限界は残るので、まず短い区間で試してから本番に進むのが近道です。
よくある質問
無料でいちばんおすすめの60fps化ソフトはどれですか
Windows なら Flowframes、Mac や Linux なら REAL Video Enhancer です。どちらも RIFE という AI の補間モデルを GUI で使えます。編集もするなら、DaVinci Resolve の無料版のオプティカルフローも候補です。
AI で60fps化できるソフトはどれですか
RIFE などの AI モデルを使うのは、Flowframes、REAL Video Enhancer、SVP 4 です。独自の AI モデルなら Topaz Video、編集ソフトでは DaVinci Resolve Studio のスピードワープと、Final Cut Pro の機械学習の方式があります。ffmpeg の minterpolate と、一般的なオプティカルフローは AI ではありません。
AviUtl だけで60fps化できますか
AviUtl 1.10 と AviUtl ExEdit2 の説明書には、動きを推定して間のコマを作る機能の記載がありません。外部のフィルターを組み合わせる方法もネットで紹介されていますが、作者の提供ではありません。補間は Flowframes などで先に済ませ、60fps の動画を素材として読み込むのが手堅い方法です。
HandBrake で 60fps にしたのに滑らかになりません
HandBrake の固定フレームレートは、コマを複製・間引いて指定の fps に合わせる処理なので、動きは元のままです。滑らかにするには、フレーム補間のできるソフトを使ってください。
NVIDIA のフレーム生成(DLSS)で動画を60fps化できますか
できません。DLSS のフレーム生成は、GeForce RTX 40・50 シリーズでゲームの描画にコマを足す機能です。NVIDIA には動画のフレームレートを2倍にするライブラリ(Optical Flow SDK の NvOFFRUC)もありますが、開発者向けの SDK で、そのまま使えるソフトではありません。
NVIDIA の GPU が生きるのは、対応ソフトを速く動かすときです。REAL Video Enhancer の TensorRT は NVIDIA の RTX 向けで、SVP 4 は Windows 版と Linux 版で NVIDIA Optical Flow に対応しています。
出典:NVIDIA DLSS(NVIDIA)、NVIDIA Optical Flow SDK(NVIDIA Developer)(2026年10月確認)
60fps化すると画質も良くなりますか
なりません。フレーム補間は動きの滑らかさを改善する処理で、解像度やノイズ、圧縮による粗さには手を入れません。高画質化まで求めるなら、Topaz Video のようにアップスケールの機能を持つソフトの領域です。
映画やアニメも60fps化したほうがいいですか
好みが分かれます。24fps の映画は、補間すると安いテレビ番組のように見える(ソープオペラ効果)と感じる人がいます。アニメは同じ絵を2〜3コマ続ける作り方のため、動きにムラが出やすい素材です。
理由はヌルヌルが気持ち悪い・違和感がある理由とアニメの60fps化で説明しています。